第26回大好きなことをみつけよう

いちばんすきな やさいなにかな たくさんあっても ひとつだけ おしえておしえて えにかいて
いちばんすきな おりょうりなあに おかあさんがつくるもの それともどこかで たべるもの
いちばんすきな おかしはなんだろ うちでつくればただだけど おみせでかうと いくらかな
いちばんすきな くだものなあに あかいの あおいの きいろいの どれがいいのか まようよね  ……
谷川俊太郎「すきノート」より


詩人・谷川俊太郎さん/装画・安野光雅さん企画の最新刊「すきノート」。
左からページをめくっていくと、冒頭のような子ども向けの質問が25個。
右からページをめくっていくと 大人向けの質問が25個。
親子で一緒に「大好き」を見つけながら世界にひとつの本を作り上げる、そんなステキな一冊です。

ページを開いて質問するたびに 子ども達の顔はキラキラに。
人間って、大好きなものを思い浮かべるとき、考えるとき、自然と笑顔になるんですよね。
自分の好きなものと、友達の好きなものが違っても その違いにまたまた大興奮。
本当に、とびきり楽しい授業でした。


いちばんすきな  天気はかみなり   ごろごろぴかぴか かっこいい
いちばんすきな  はくものブーツ   もこもこしていて あったかい
いちばんすきな  色は青色      カワセミ オオルリ ブッポウソウ みんな青色 きれいだな
いちばんすきな  においは本のにおい ぶあつい本は とくに好き
いちばんすきな  ところはベランダ  ひなたぼっこに さいてきだ

次々に一行詩にしていく子ども達のセンスは見事です。

この授業の後、3年生クラスで「自分の夢」について作品を書きました。
将来、デザイナーになりたいと書いてくれた男の子。
みんながにこにこするような服を作りたい。絵が得意だから文房具もデザインしたい。ぼうしやブーツ、ぬいぐるみも作りたいし、お店も開きたい…。そして彼が最後に書いた文章が
「作文を書いているとやりたいことがこんなにあるんだなと思います。こんなに目標があるなんてうれしいです。次に目標ができるのもうれしいです。こんなにかなえたいゆめの気持ちがあってしあわせです。」
大好きなことを思い浮かべること。そしてそれを心の中で整理して文章にしていくこと。
そうすることで自分の強い想いがはっきりと見えてきたのでしょう。素敵だなと心から思いました。

すきっていいね あかるいね
すきがあるって たのしいな
すきってだいじな きもちだよ
すきだと やさしくなれるもの
だれもきらいは すきじゃない
だけどきらいも だいじだよ
いつかきらいが すきになる
それもなかなか いいきもち


谷川俊太郎さんの言葉です。
「だけどきらいもだいじだよ」
本当に納得です。
いやなこと、きらいなこと。それは決してマイナスなことではなく、
新しい扉を開くための最大の材料。
そう考えたらきらいなことさえなんだか愛しく思えてきます。

一人一人が「大好きなこと」を見つけられる1年になればいいなと願っています。
 

2014.04.28

コラム